シェア先生の授業リポート

2009/06/16
秋田県 市立秋田商業高等学校の巻

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偶然にも久保田城は株式会社の誕生した1602年に築城

赤い靴 履いてた 女の子 異人さんに つれられて 行っちゃった
童謡『赤い靴』といえば横浜の山下公園を想い起こす。野口雨情が実在の「岩崎きみ」さんをモデルに作詩したとのことだが、少女の境遇になんとも言えぬ哀しさを覚える。
舞台は秋田に移る。秋田駅から少し歩いたところに千秋公園がある。ここは天守閣のない城として有名な久保田城跡に造られた緑鮮やかな公園である。400余年前の関が原の合戦の後、清和源氏の流れを汲み諸大名の中でも屈指の名門、秋田藩主・佐竹氏の居城だ。この公園内の明徳図書館の前庭に『秋田の赤い靴の像』が立っている。あまり知られていないが秋田にも『赤い靴』に似た境遇の実話があった。明治22年 秋田の刑務所で女囚の子供として生まれた「金子ハツ」さん。生後すぐにアメリカ人宣教師ミス・ハリソンの養女となり、12歳の時に彼女に連れられて横浜から米国へ渡る。ロスの大学に学んだものの排日運動の激しさから日本人の多いハワイへ。そこで教師として貧しい子供たちの教育に当たる。だが肺病に冒され34歳の若さで子供たちに見守られつつ生涯を閉じる。

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『秋田の赤い靴の少女の像』

後に、少女は秋田県出身の直木賞作家渡辺喜恵子著「タンタラスの虹」のモデルになった。
本題に入る。今回のメインテーマは『秋田の活性化』。とてもチャレンジングな題材である。秋田での授業は待ち望んだものの初めて取り組むテーマだけに不安でいっぱいだ。さあ、困った。秋田のことを何も知らないのだ。「地元経済を元気にする」をテーマに各地の取り組みを紹介するTV番組を片っ端から見る。『ガイアの夜明け』『プロッフェショナル』『がっちりマンデー』『カンブリア宮殿』などなど。インターネットで政府や秋田県の地域経済振興策を調べる。特に経済産業省と農林水産省の連携による支援策とその活用例は特に興味深かった。「とにかく歩いて秋田の情報を集めよう!」『秋田のアンテナショップ』で販売されている特産品を見るために高輪へ、有楽町へと突進する。ついでに全国の特産品ショップ『むらからまちから館』にも立ち寄る。更に日本橋のデパートへ。高校生が生産に関わる「有機栽培の米」や「うなぎ」がお中元商品として販売されると聞いたから。そうこうしている内にあっという間に授業日が近づいてしまった。

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高校総体「レスリング2連覇」サッカー、野球などスポーツ万能

今日は流通経済コースの約80人が対象。「あれ!2時限目に急に生徒が増えている。しかも床に直接座っている。」尋ねてみた。先生からは「本校、秋恒例の『AKISHOP』(ビジネス実践)に取り組む生徒30人を急遽呼びました。」との説明があった。うれしいことである。同校はサッカー、野球、レスリング、水泳など多くのスポーツ競技で全国レベルの学校だけに生徒たちは『技とともに心』も磨かれている。挨拶が実に溌剌としていて爽やかな生徒たちだ。真剣な眼差しから一所懸命さが伝わってくる。
後日、同校のホームページで「秋田県を活性化するためのヒントを講義していただいた。」とのコメントを目にする。生徒のこれからの取り組みに少しだが役立ったようだ。準備に苦労しただけにうれしかった。

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心温まる女生徒による代表謝辞

最後に、このたびの実現にむけてご調整いただいた上杉教頭先生、また同校をご紹介くださった米沢商業高等学校の我妻先生、そして当日の準備などで大変お世話になった米澤先生はじめ佐々木先生、長谷川先生、桜庭先生に対して心から感謝を申し上げます。

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